対話からのリカバリー

 

2月勉強会の報告

 

 今月の勉強会は、「対話からのリカバリー」をテーマに デイケアスタッフが担当しました。

 

 精神科治療の中で、自分の思いや体験を伝えることはとても大切なことですが、なんとも言えない不安や焦りなどから、それをなかなか言葉にできない現実があります。まず勉強会では、言葉の機能としての「話す」「語り」「言い放し、聞き放し」の意味を確認しながら、「対話」とは何かを考えていきました。

 

「対話」とは、これまで言葉にできなかった思いや体験を、その人自身の言葉で話し、違った考えとすり合わせをすることです。そのほとんどは結果が出ないものですが、それを受け入れながら(不確実性への耐性)、「対話」により、この場所にいていいんだという安心感を得たり、人として対等な関係を感じたり、自分自身を見つめたりでき、自己決定していく力を取り戻すことにつながっていきます。そして、「リカバリー(回復)」とは、以前の状態に戻ることではなく、自分らしさを取り戻し、やりたいことを見つけて努力を続けていくことです。

 

どんな状況であっても、「だれもが人生の主人公」です。「なりたい自分」を見つけるために、身近な人との「対話」を通して新たな一歩を踏み出してみませんか?