「精神疾患と生活予防」11月の勉強会報告

 

 今月は、「精神疾患と生活予防」をテーマに参加型の勉強会を当クリニック院長の尾﨑が担当しました。

 

これまで数回にわたって精神疾患について勉強会を実施してきましたが、「どの症状も自分に当てはまりそう」といった心配の声が出されていました。そうした声を踏まえての総論的な解説と多くの質疑で、発達障害、統合失調症、うつ病、認知症、てんかんについて改めて深く学ぶ機会となりました。なかでも発達障害は、先天的、生まれつきの病気であり、親の育て方といった問題ではないこと、一方で統合失調症やうつ病は、後天的で脳の神経伝達物質の異常があると指摘されました。

 

「病気は治るのか?」という質問に対しては、治るか治らないかの2元論ではなく、自分にとって「治る」とはどういうことか、薬を飲みながらでも病気とどう付き合うかが重要ではないかと、逆に問いかけられました。

 

病気の再発予防については、薬をあきらめずに内服することに加え、不調を振り返り、ストレスをためない生活を自分で考えていくこと、急な変化に気をつけることが大事と話されました。また、予防の基本として前回の勉強会であげられた「睡眠、食事、運動」とあわせて、親や周りのせいにせず、環境を自分で選んで変えていく、自分の課題を外在化していく、しっかりと自分を知ることが重要と強調されました。

人の話を聴いたり、自分の話をしたりしながら、ときには少し離れたところで自分と自分の病気について見つめてみませんか。

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